外国語授業のしくみ

こんにちは、ぺんぎんです。

実はわたくし、自他共に認める語学おたくです。

 

だから、というわけではないのですが、この「Sciences Poの語学の授業はどんな感じ?」というポストを担当させてもらうことになりました笑

 

自分自身、Sciences Poではフランス語と中国語の授業をとっています。

 

ではさっそく、見てみましょう!

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幅広い選択肢

何といっても、Sciences Poの外国語の授業は種類が豊富。さすがinternationalを謳っている学校なだけありますね!修士学生だけでなく、学部生も同じ授業を取れるので、下のように、手話を含め20言語が用意されています。

  • アラビア語
  • イタリア語
  • インドネシア語
  • 英語
  • 韓国語
  • スペイン語
  • スワヒリ語
  • 中国語
  • チェコ語
  • ドイツ語
  • トルコ語
  • 日本語
  • ハンガリー語
  • ヒンディー語
  • フランス語
  • ヘブライ語
  • ポーランド語
  • ポルトガル語
  • ロシア語
  • 手話

各言語の詳細は、Sciences Poホームページの外国語授業のページ(こちら)から参照できます。真ん中のCharterをクリックして、各レベルの内容をチェックしてみてください。

 

フランスに限らず、ヨーロッパの大学で外国語の授業を選ぶときに重要になってくるのがCEFR(Common European Framework of Reference for Languages)と呼ばれる基準です。各レベルの説明はこんな感じ。もっと詳しい説明は欧州議会ウェブサイトにて

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Sciences Poのすべての外国語の授業は、この基準に従ってクラス分けされています。

 

このようにたくさんの選択肢があるわけですが、基本的に週1コマ(2時間)のみの授業なので、授業だけで身につくとは思えません。Sciences Poの学生たちは授業と並行して、学校内でランゲージエクスチェンジをしたり、パリにある外国語学校INALCOに通ったりして、語学学習を進めています。

 

ちなみに、基本的に週1コマと書きましたが例外もいくつかあります。以下の授業では、A1~B1(初中級)レベルでは、1授業につき週2コマあります。

  • 外国人学生用のフランス語授業
  • (フランス人にとって)難しい言語:アラビア語、ロシア語、中国語、韓国語、日本語

 

厳しい履修制限

自分のような語学おたくは、こんなにたくさんの選択肢があると舞い上がってしまって、どれもこれも受講したくなってしまうのですが、Sciences Poは許してくれません。1人2言語までしか取れないように、履修制限がされています。

 

しかも、フランス語が流暢ではない外国人学生はフランス語の履修が強く推奨されているので、なかなか選択肢は多くありません。それでも、フランス語以外のもう1言語を受講している外国人学生が全くいないわけではなく、わたくしぺんぎんのように東アジア専攻で中国語選択の人や、中近東専攻でアラビア語選択の人、南米専攻でスペイン語選択などが多いようです。

 

全部フランス語!

ほんとは、第2外国語(フランス語以外)をとりたいと思っている人はもっといるのですが、ここで問題がひとつ。前述のとおり、この外国語の授業はフランス人学部学生も受講しています(というか、むしろこっちがメイン)。なので、なんとこれらの授業は全部フランス語で行われます。

 

想像してみてください。パリに来て初めてフランス語を始めた人が、同時進行でフランス語でアラビア語を学んだらどうなるか…。まさに悲劇ですね笑

 

これは余談ですが、私がとっている中国語の授業もフランス語で行われます。これがなんだかんだとても面白い。なぜって、先生が説明してるフランス語の単語は知らないけど、中国語の漢字を書いてくれればわかるってことがよくあるから。例えば、「これはmontgolfièreの意味だよー」と言われ「??」となっても、黒板に「熱氣球」と書いてくれれば一目でわかりますよね笑

 

これは、外国人学生が受講するフランス語の授業も同じです。A1レベル(初級レベル)で初めてフランス語を学ぶ学生に対しても、容赦なく100%フランス語で授業が行われます。つまり、フランス語でフランス語を学ぶ。「授業がわかるレベルだったら、A1の授業なんかとらへんわ!」という叫びを聞くのは日常茶飯事です笑

 

ということで、Sciences Poに入学が決まったけど、フランス語はまったくわからない…というそこのあなた。ぜひ入学前に、少しだけでも(日本語で)フランス語に触れておくことを強く強く強くお勧めします。

 

【超重要】パリに住んでいるからといって、自然とフランス語が話せるようにはなりません。

 

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こうしてSciences Poで勉強している外国人学生は、専門のほかにフランス語にも苦しめられながら生活しているのです。非英語圏の留学も楽じゃないですね…笑

 

ブログ執筆者5人のおすすめフランス語勉強法などはまた次の機会に!

 

ではでは。

 

(ぺんぎん)

Sciences Poに関する質問はこちらまで!

こんにちは、いぐあなです。


Sciences Poの大学院について日本語の情報を気軽に手に入れられるようにしたい!という思いで始めたこのブログ。

 

おかげさまで記事も溜まってきて、お問い合わせをいただくようになりました!


ということで、ぼくたちブログの主に個別に連絡を取りたい方は、下のアドレスにご連絡ください!

 

scpo.etudiants.blog.jp*gmail.com

(“*”を@に置き換えてご使用ください。)



メールには、例えば以下のことを書いてもらえるとスムーズに回答できると思います。

 

  • 興味のある執筆者(具体的にいれば)
  • 興味のある学部やコース(具体的に決まっていれば)
  • 質問など(簡潔に!)



【注意点】

なにぶん我々もボランティアベースなので、返信には時間がかかるかもしれません( ;∀;)

 

また、全ての学部が揃っているわけじゃないなど、回答できない可能性があるので、ご容赦くださいね。

 

みなさんの素朴な疑問をお待ちしています!


ではでは!

 

(いぐあな)

夏休みの過ごし方

すでに秋の訪れを感じるパリから、久しぶりの更新です。

私たちは今、ながーいながい夏休み(3か月!)の真っ最中なのですが、今日はSciences Poの学生がどのように夏休みを過ごしているか、について少し書いてみたいと思います。

 

私の周りの友人たちは大きく分けて、1)インターン、2)旅行、3)語学の勉強(自習or語学学校)、もしくはその組み合わせで夏休みを過ごしています。

 

傾向として、就業経験がない学生はインターンをし、既に就業経験がある学生は、旅行や自分自身のための勉強をして過ごしている人が多い気がします。

 

就業経験があるぷらんくとんも、これぞ人生最後の夏休みといわんばかりに、10年くらい読もうと思って読めていなかった本を読んだり、中欧に旅行したり(ヨーロッパの国々に気軽に旅行できるのはやはりパリならではでしょうか)、フランスの農家に滞在したりしていました(農家滞在は、フランスの現実を理解する上で、とても有意義で、興味深かったです)。


他メンバーでは、いぐあなさんは、フランス語と英語の語学学校に通うためにカナダのモントリオールへ2ヶ月間旅立ってしまいました。ケベック訛りのフランス語を身につけて帰って来るんじゃないかと心配です(笑)。


ちなみに、8月のパリには本当に誰もいません。よく街が「からっぽ」になるなんて言いますが、本当に文字通り「からっぽ」になる。パリに来るまでは、またまた~誇張してるでしょ、と思っていましたが、観光客以外は衝撃的なほどに誰もおらず、お店も8月いっぱい休み、なんていうのもざらです。(図書館も閉館してしまうのは盲点で、これに気が付いたときは、しまった、と思いましたが、最近は本でもなんでもネットで手に入って便利ですね。)

 

留学生達も、ほとんどが母国に帰国、旅行、もしくはフランス国外でインターンをしているので、本当に誰もいなくて、ここ数週間は皆の帰りを首を長くして待っているところです。

 

(ぷらんくとん)

ヨーロッパならでは、と感じること

こんにちは、ぷらんくとんです。

今日は、Sciences Poで、ああヨーロッパ(orフランス)ならではだなあ、と思うことをつらつらと綴ってみようと思います。今回の投稿は、主にぷらんくとんの個人的な感想に基づいています。必ずしもほかのメンバーも同じように感じているのは限りまぜんので、その点ご承知おきいただければ。

 

1)多様なバックグラウンド

とにかくたくさんの国から学生が集まっています。アメリカと比べても学生の国籍には多様性があるといってもいいかもしれません。歴史的つながりのある国々(マグレブなどのフランコフォン諸国)以外にも、ヨーロッパ中から学生が学びに来ています。

 

特にEU内は交換留学やダブルディグリーの制度が積極的・戦略的に推進されており、今学期はパリ、来学期はベルリンなの、もしくはロンドンなの、なんて学生が多く在籍しています。

 

また、国際情勢の話になると、関係する学生が最低1人はクラスにいるので、実体験に基づく話を聞くことができます。例えばクリミア半島の話をウクライナ人から、シリア情勢をシリア人から聞いたり、同じクラスにイスラエル人とパレスチナ人が席を並べていたりします。

  

2)歴史の連続性

教授が、ナポレオン時代のフランスを”We"と呼んでいた時には、おお、と思いました。当たり前といえば当たり前なのですが、21世紀の学問の多くが西欧の経験をベースにしていることを考えると、やはり「本場」で勉強をしている感があります。

 

難民や移民などの現代社会の問題も、過去の植民地主義と切っても切れない関係ですから、その当事者であるヨーロッパだからこその立場やジレンマを(この様々な問題が表面化している難しいタイミングで)ヨーロッパの側から学ぶことができるのは得難い経験だと感じます。

 

また、歴史の蓄積という観念でいえば、もちろん専攻によりますが、私が受けた授業では、歴史的な背景が非常に重視されていると感じました。例えば、課題文献に古典的な文献が多く出されたり(クラウセヴィッツの「戦争論」や、カント、ヒューム等の原文)、哲学的な要素が強い授業も多く、アメリカからの交換留学生の経験を聞くところによると、これも欧州ならではなのかな、と思っています。

 

 3)ヨーロッパならではの視点

 昨年のトランプ当選を受け、Sciences Poでも多くの関連イベントが開催されていました。わたしはヨーロッパ各国の外相経験者(且つ、現Sciences Po教授陣)5名のディスカッションを聴きにいったのですが、中東情勢に関して、

「もしアメリカが手を引くならば、歴史的にも利害関係のあるヨーロッパが、今こそアイデンティティを一つにして、プレゼンスを示していくべきだ」と、イタリア元外相が熱弁をふるい、拍手喝采を浴びていたことが、非常に印象に残っています。

 

日本のメディアを通して中東情勢をみると、そのあまりの泥沼化に更なる介入には疑問符がつきますが、やはりヨーロッパからみると、経済的な要因以外にも、地理的(対ロシアや難民問題)や歴史的(ヨーロッパのプレゼンスやプライド)という意味で「譲れない」。

 

陸続きであり当事者であるヨーロッパならではの視点を、直接肌で感じることができるのは、現在の国際情勢を理解する上で、とても重要なことだと感じています。

  

と、なんだか固めな話になってしまいましたが、その他には、ああ、やっぱりフランスって階級社会なんだな、とか、豊かな歴史があるからこそ、変わることが難しいんだな、とか日々の生活からしみじみ感じることも多いです。

 

あとは、日本にいるときには「欧米」と一くくりに考えていたけれど、「欧州」と「米国」どころか、「欧州」の中でもこんなにも違うのか!と、各国の学生と話していると気付くことができるのも、ヨーロッパならではでしょうか。

  

留学を考えるとき、まずはアメリカが頭に浮かぶ方も多いと思いますが、ヨーロッパではまた違った視点で学ぶことができるので、ぜひ検討候補に加えてもらえたらいいなあ、と思います。

 

(ぷらんくとん)

 

学部紹介―PSIA編

こんにちは。

期末試験を言い訳にブログを放ったらかしにしていたぺんぎんです。

 

いぐあなさんが公共政策系の学部の説明を書いてくれたのに続いて、今回はぺんぎん・ぷらんくとん・きりんが所属している、国際関係系学部のParis School of International Affairs(以下PSIA)をご紹介したいと思います。

 

学部の構成

PSIAは、2年間の修士課程8学科、1年間の修士課程1学科、その他デュアルディグリープログラムなどで構成されています。

それぞれの学科の説明はPSIAホームページ(こちら)で確認してもらえればと思いますが、違う学科に所属していても授業がかぶっていることがよくあります。

学科ごとに全く違う授業が用意されているというよりも、授業の選択肢は同じだけど、取らなきゃいけない授業の比率が違うといったほうが適切かと思います。

 

例えば、Master in International SecurityとMaster in Human Rights and Humanitarian Actionで比べてみると、前者のほうがより安全保障・戦略論などの授業を多くとらなけらばならず、後者では国際人権法や人道法などの授業が多く要卒単位として設定されています。

 

逆に、International Securityの学生も、国際人権法や人道法の授業を受講できますし、その場合はHuman Rightsの学生と同じ授業を受けることになります。

 

授業の構成

じゃあ、どの学科を選ぶかどうやって決めればいいの?

という話になるのですが、ここで各学科で何が要卒単位として設定されているかを見てみましょう。

ここでは、ぺんぎん・ぷらんくとん・きりん全員が所属するInternational Securityを例にご紹介します。

 

PSIAのホームページから自分の興味がある学科のページに飛んでみましょう。

 

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そして、その学科のカリキュラムを見てみます。

 

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ここでは、2017-2018年度のカリキュラムが表示されています。

International Securityでは、

  1. Formation Commune(全学共通科目):週1授業(春秋1つずつ)
  2. Skills(数的処理科目):週1授業(春または秋学期に1つだけ)
  3. Core Curriculum(学科共通科目):週3授業(各カテゴリーから1つずつ)
  4. Concentration(重点専門科目):週2授業
  5. Languages(外国語):週1授業

の5つが必修になっています。

 

では、1つずつ見ていきましょう。

Formation Commune

これは、Sciences Poの修士学生全員対象の授業です。

ほとんどの授業は大講義形式で、政治学や人類学、哲学などの一般教養の授業です。秋学期と春学期で1種類ずつ受講します。

 

Skills

STATAというソフトを使った統計学の授業や、簡単な微分積分などを使った数的処理の授業です。これは秋学期または春学期に1つ受講します。

 

Core Curriculum

学科によって違ってくるのはこの部分です。

各カテゴリーから1科目ずつ受講します。この表のカテゴリーは、各学科の秋学期のもので、春学期には別のカテゴリーになります。

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Concentration

コンセントレーションとは、上記の学科別Core Curriculumとは別に、個人ごとに専攻テーマと専攻地域を指定する制度です。

これのおかげで、同じInternational Securityの学生でも、様々なコンセントレーションの組み合わせが可能になります。このコンセントレーションは、入学時に指定します。基本的には、テーマ別・地域別から1つずつ計2種類のコンセントレーションを選びますが、テーマ別コンセントレーションを2種類選ぶことも可能です(この場合、地域別コンセントレーションは選べません)。

  • Thematic Concentration(テーマ別)の紹介はこちら
  • Regional Concentration(地域別)の紹介はこちら

 

Languages

Sciences Poの学生は必ず外国語の授業を1つ受講しなければいけません。

また、フランス語が堪能でない学生は、フランス語の授業が必修とされています。外国語の授業についてはまた別のポストで詳しく書こうと思いますが、1学期間に初心者は週2コマ、中上級者は週1コマを受講します。

フランス語初級の授業でも、なぜか完全フランス語で授業が行われるので、Sciences Poに晴れて入学することになった人は、日本でほんの少しでもフランス語に触れておいたほうがいいかもしれません笑

 

授業に関する雑多な感想

海外の大学院というと、イメージとして、「少ない授業で深くみっちりと」という感じがあるかもしれませんが、ご覧の通りSciences Poの授業は1週間のコマ数が多く(平均8~9コマ)、指定の授業以外は受講できないシステムになっているので、自分の学びたい内容を必ずしも深く学べるとは限りません。

印象としては「広く浅くジェネラリスト志向」といった感じです。

なので、もし自分が学びたい分野がはっきりしていたり、興味を持った分野があったりしたら、自習で補う必要があります。

 

 コマ数が多いことは教授もわかっていて、各授業の負荷もアメリカなどに比べればそこまで重くないので(もちろん日本の学部に比べれば、ずいぶん重いです笑)、逆に言えば、学校の授業でいっぱいいっぱいになるという訳ではなく、授業を取りつつ、自分の興味のある文献を読む時間もあるというポジティブな見方もできるかもしれません笑

 

 

(ぺんぎん)

都市型キャンパスの良さ

こんにちは。ふたたび、ぷらんくとんです。 

前回「Sciences Poのパリキャンパス、設備が貧弱!」とご紹介しましたが、個人的には、それをふまえてもなお、Sciences Po、そしてパリを選んでよかったな、と思っています。そこで、今日は、都市型キャンパスだからこそのSciences Po良さを、3つのポイントにわけてご紹介したいと思います!

  

①理想論にとどまらない学びを得ることができる

学びの環境という観点で、大学・大学院のキャンパスは郊外型と都市型にわけられると思います。

 

前者は、広大な敷地の中にすべての設備が揃っていて、場合によってはキャンパス内で暮らしていけるような環境。この利点は、「勉強に専念できる」こと。逆に「外の社会との接点が希薄」ともいえます。

 

後者は、都市の中にキャンパスがあるパターン。土地に限りがあるので、十分なスペースがなかったり、寮がないため学生は家探しに四苦八苦、満員電車で通学なんてことも。ただ、利点は、郊外型キャンパスの逆で、「外の社会との接点が多い」ということです。

 

教室で学ぶことはどうしてもアカデミックだったり、理想論にかたよる傾向があります。 

例えば、典型的な都市型キャンパスであるSciences Poの場合。キャンパスを一歩でると、パリの街には、理想とは全く違う現実社会が広がっています。物乞いの人、シリアからの難民、地区ごとに全く違う住環境。

わたしの通学路には、数百メートルに1人ずつ物乞いの人or家族がいますが、彼ら、彼女らの脇をすり抜けながら通学をしていると、否が応でも学びと現実の違いを実感し、じゃあその上でどうしたらいいのか、とより深く考えざるを得ません。現実の社会が、理想論に走りがちな机上の学びに対するストッパーになっている、と強く感じます。

 

②都市にはすべてが集まる

都市には人やモノ、情報が流れ込んできます。

 

先日のフランス大統領選は、政治の中心としてのパリを最も感じた機会でした。 

マクロンの演説を聞きにいってそのコンサートかのような盛り上がりっぷりに度肝を抜かしたり、支持者たちが集まるカフェでディベートをきいて、フランス国民の生の反応を感じたり。逆に街角でマクロンのポスターに落書きがされ、ルペンやメランションのポスターが代わりに貼られているのを目撃したり。

 

もちろん政治に限らず、レストランや音楽や、いま一番勢いのあるものがすぐそこで体験できる、という環境はとても貴重です。

 

また、パリには世界中から食や芸術や哲学を学ぶ人たちも集まってきています。そういった「多種多様」な「挑戦する人」と出会える、ということも都市であるパリの魅力です。

 

③楽しいことがたくさん!!

勉強にも息抜きは必要なもの。そこは、パリ、なんでも揃っています。

 

普通に同級生と飲みに行く以外にも、例えばエッフェル塔を横目にセーヌ川沿いでピクニックをしたり、美術館巡りをしたり(なんとルーブル美術館などは26歳以下の学生は無料です)。わたしは、近所にある小さな映画館に古い映画を観に行っていました。

 

それもこれもパリ、そして都市だからこそ。都市は社会の縮図であり、大きな学びの場です。学校以外の街全体をキャンパスととらえると、貧弱な設備も許せるものです。

 

学校選びの際には、学問そのものにどっぷりつかりたいのか、生活全体での学びも重視するのか、という観点も検討してみることをおすすめします。

 

↓サンジェルマン大通り沿いのキャンパス

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(ぷらんくとん)

Sciences Poのキャンパス

こんにちは。ぷらんくとんです。

これまでの投稿からも薄々感じられると思うのですが、2017年現在、Sciences Po パリキャンパスの設備はとても貧弱です。

というのも、高級ブティックが立ち並ぶサンジェルマンデプレ地区(東京でいうと青山や代官山的な雰囲気でしょうか)にキャンパスが点在しており、いわゆるアメリカやイギリスの大学から想像されるような、大きな敷地に青々とした芝生、広い競技場に学生寮、のようなイメージとは無縁。。。

 

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 http://www.sciencespo.fr/welcome/sites/sciencespo.fr.welcome/files/plan_sciences_po.pdf

  

もともとは少数精鋭のエリート育成機関だったためそれで全く問題なかったのですが、近年の改革で、学生数も増え、キャンパスのキャパシティに対して、明らかに学生が多い。

 

学部生を地方のキャンパスに分散させても、パリキャンパスにはまだまだ人が溢れており、近隣の建物にどんどん拡張しつつも間に合わず、特にテスト期間中の自習スペース確保レースには熾烈なものがあります。

 

もちろん都市型キャンパスならではの良さはあるのですが(こちらは次回の投稿で触れたいと思います!)、今日は、わたしたちが日々どのような環境で勉強をしているかを紹介したいと思います。

 

1)メインキャンパス(地図上A)

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道が狭くて引きの写真を撮れないので、全体像が全くお伝えできていませんが、、、メインキャンパスの入り口です。パリ市内の建物らしく、奥行きはあるので、中に入ると中庭もあります。いわゆる講堂型の大教室もあり、Sciences Poの歴史を感じることができる建物です。

 

入口すぐのホール

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ミッテランもシラクもマクロンも、皆ここで勉強していたのだと思うと感慨深いのですが、ただ、歴史的な建造物だということでリノベーションができず(これはパリの多くの建物にも言えますが)、冷房設備がないため、夏場の大講堂での授業では、ゆでだこ状態です。(昨年の入学説明会では、あまりの暑さに途中退出者もちらほら)

 

こちらは道の端から撮った写真です。(道の狭さを感じて頂けるかと。。)右手奥がメインキャンパス、向かいには図書館があります。ちなみに、右手前はPaul Smithのブティックです。

 

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メインキャンパスの中には、教室(講堂・20人~50人収容の教室)の他に、食堂・中庭・図書館(分館)があります。

 

食堂はこんな感じ。小さいですね。

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左側に小さな売店があり、サンドイッチやクロワッサン、コーヒーが購入できます。CROUS(Centre Régional des Œuvres Universitaires et Scolaires)という、いわゆる生協的な学生支援団体によって運営されており、キャンパス内の売店のほかに、パリ市内には、パリの学生ならば誰でも入れる(というよりむしろ誰でも入れる)CROUS運営の食堂が点在しているので、そちらに行くこともあります。

 

わたしは、近くのパリ第5大学の地下にあるCROUS食堂か、歩いて10分程のところにある別のCROUS食堂(下写真)に行ったりしています。これらの食堂はポイント形式(€3.25=約400円=6ポイント)で、前菜(1~2ポイント)、メイン(3ポイント)、ヨーグルトやフルーツ(1ポイント)から自由に選ぶことができ、パンは食べ放題なので、とてもリーズナブルです。味は微妙ですけれども(フランスって美食の都だと思っていたのに、おかしいなって初めは思いました、もう慣れましたが)、お腹はふくれます。

 

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中庭です。みんな太陽が大好きなので、雨の日以外はみんなここに座ってお喋りしたり、お昼寝したり、勉強したりしています。学校のHPではだいぶ広く映っていますが(そして下の写真も人がいないので広く映っていますが)、大きい中庭を想像していると少しがっかりします。

 

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2)図書館 

メインの図書館は4階建て、メインキャンパス内の図書館は6階建てです。とても狭いので、ほとんどの本は書庫に入っており、オンラインで請求をして数時間後に受け取る、ということがほとんどです。また、上でも説明した通り、自習スペースが少ないので、休み時間には、席を探してウロウロしている学生に出会うことができます。その結果、多くの学生は、週の3,4日間に授業をまとめ、他の日は学校に来ず、自宅やカフェなので勉強をしていることが多いです。

(ただ、既に夏休みの今、わたしはがらがらの図書館でこの記事を書いています)

 

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メインの図書館の入口です。奥の落書きがしてあるシャッターがエントランス。(祝日に写真を撮ったので、シャッターがしまっています)手前は本屋さんです。(英語でLibraryは図書館なので、こんがらがりそうですが、フランス語ではLibraireは本屋さん、図書館はBibliothèqueです。)

 

3)その他の建物たち

PSIA(Paris School of International Affairs) のメインキャンパス(地図上H)。向かいはパリ第5大学。

 

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キャリアセンターや小教室のある建物(地図上J)

ここにはマルセルくんという猫が住んでいて、時々一緒に授業を受講しています。ちなみにこちらの真向いはサンローランのオートクチュールの拠点です。

 

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博士課程のメインキャンパス(地図上D)

サンジェルマン大通り沿いにもキャンパスがあります。博士課程のメインキャンパスですが、それ以外の語学の授業も行われています。

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School of Journalism のメインキャンパス(地図上D)

こちらもサンジェルマン大通り沿い。近年取得したばかりの建物ですが、もともとは出版業界組合の建物で、あのオペラ座の設計で有名なシャルル・ガルニエの設計だそう。しゃちさんはこの建物で授業を受けているとのこと、うらやましい。

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と、ここまでつらつらとSciences Poのキャンパスの小ささを前提に紹介してきたのですが、実は、2022年を目標に新しいキャンパスを計画中。これまた近隣の建物をゲットしたのが、ちょうど昨年。完成すれば、14,000㎡の新しいキャンパス、中には500㎡のカフェテリアもできるそうで、Sciences Poの学生ライフは格段に改善するはずです。

 

残念ながら今在学中のわたしたちはその恩恵に預かることはできないのですが、これから出願を考えている方は、このことも念頭に、学校選びをしてもらえたらいいかな、と思います。

 

リンク先にある動画では、新しいキャンパスのイメージ図もみることができるので、参考まで記載しておきます。

http://www.sciencespo.fr/campus2022/un-campus-pour-se-reinventer/

 

(ぷらんくとん)