ぷらんくとんの1日
ぺんぎんさんに続いて、ぷらんくとんの一日を紹介します。
とある日のぷらんくとん
7:30 起床
朝ご飯を食べて、掃除をして、洗濯をして、フランス語の授業の宿題をしました。
9:45 出発
学校まで徒歩25分。
運動もかねて、ひたすらてくてく歩きます。(満員電車で通勤していた東京時代を思い出すと、100倍快適です。)晴れると澄んだ青空で、とても気持ちがいいです。
10:15 授業開始:The International Criminal Court and Human Right
国際刑事裁判所ローマ規定を人権の観点から読み解く授業です。戦争犯罪における個人責任の考え方に興味があってとっています。
教授はカナダ出身、ICCの設立から現在までの歩みをつぶさにみてきたこの道の専門家。色々な経験談や裏事情を聞くことができ、ユーモラスであけすけな物言いと相まって、とても面白い授業です。今日は上官命令の抗弁についてでした。
この授業、ICC@ハーグへの遠足が企画されています(これはヨーロッパならではですね!)
12:15 授業終了、ランチ
カフェテリアで買ったサンドイッチをほおばりながら、午後の授業の予習文献を読みます。
14:45 授業開始:French A2
フランス語は昨年の夏に始めたばかりなので、まだ初級レベルです。が、授業はすべてフランス語で行われます。
毎週月曜日は各自読んできた新聞記事について説明をすることになっているので、今週は、老舗百貨店ボンマルシェが日曜営業を始めた、という話をしてみました。(働き過ぎの日本から来た身としては複雑なニュースです。)
加えて今週は、クラスメートの発表(各10分)と過去分詞について勉強しました。
16:45 授業終了、図書館へ
図書館もこの時間になると席がみつけやすくなります。お気に入りのエリアで席を見つけました。
19:15 授業開始:The Concept of Race
カフェテリアの自販機で50セントのコーヒーを買って、お疲れモードの脳みそに喝を入れます。ちなみに、この自販機、砂糖入りだと50セント、砂糖なしだと60セントです。(どういうことなんでしょうか。。)
最後の授業は、Common Core Curriculum という学部横断で開講されている教養科目です。
人種なんてものはない!といいつつ、人種差別が問題になっているフランスの、この複雑な社会のあり方について考えてみたい、と思ってとったのですが、
いざ履修してみると、「人種」を切り口にしてはいるものの、西欧は「他者」をどう概念化してきたのか、という想像以上に深い講義内容で、良い意味で裏切られました。
個人的にテーマにしているトピックと直結する部分もあって、とても興味深いです。
が、、非常に哲学的な内容なのが苦しいところ。今日の課題文献はカントとヒュームでした。ああ、もう少しさらさらと読めるようになりたいなあ。
21:15 授業終了
頭がよれよれなので、図書館に行くことはあきらめて帰宅することにします。友達と学校の最寄り駅まで一緒に歩いて、そこからはまたもくもくと歩きます。家についたらライトアップされたエッフェル塔がキラキラ光っていました。(エッフェル塔は1時間に5分ほどキラキラ光ります)パリらしい、贅沢なご褒美です。
これでInternational Securityコースなの!?とツッコミが入りそうな一日ですが、個人のテーマや興味関心に沿って時間割をオーダーメイドできる柔軟さがPSIAの魅力だと思います。(私は国家対国家の安全保障ではなく、個人と国の関係や、個人の価値観やものの見方が国家に与える影響、という切り口で勉強をしています)
最後に、参考まで2nd Semesterの時間割を紹介します。今回は以下のテーマで授業選びをしています。
・組織/個人レベルの視点(1st Semesterは国家レベルの視点での授業が多かったため)
・国際情勢に即した授業内容(1st Semesterは理論的な授業が多かった)
・学習効率をあげるため週休3日
月曜日:
10:15-12:15 The International Criminal Court and Human Rights(隔週)
14:45-16:45 French A2
19:15-21:15 The Concept of Race
火曜日:
10:15-12:15 The International Criminal Court and Human Rights(上記に同じ)
12:30-16:45 Human Security (4時間!、Week6で終わり)
水曜日:
お休み!(でもLanguage Exchangeのために学校には行っています)
木曜日:
14:45-16:45 Cuases of War(不定期、授業がある週とない週があり)
17:00-19:00 Human Rights in International Politics
金曜日:
10:15-12:15 Causes of War (上記に同じ)
14:45-16:45 French A2
17:00-19:00 The EU, a Model for Other International Groupings?
(ぷらんくとん)
公共政策大学院のMPP(2年)とMPA(1年)の違い
こんにちは!
いぐあなです。(自己紹介はこちら)
パリ政治学院の公共政策大学院(the School of Public Affairs)のことを調べていると結構最初に浮かぶ疑問が、
Master in Public Policy (MPP、2年コース)
Master in Public Affairs (MPA、1年コース)
って何が違うんだ!ってことなんじゃないかと思います。
確かに分かりにくいですし、在学生の中でも大きな議論になる問題なので、ここで一度、それぞれのメリットとデメリットを整理しておきたいと思います。
共通すること
- 入学前にPolicy Streamを一つ選び、修了までに関連する授業を取ること
- 語学の授業が修了要件であることなどの時間割の構成
- 学生団体や大学が提供するプロジェクトへの参加(任意の活動。交換留学生は不可のものもある)
- その他、キャンパスや図書館などの設備、時間割などのインフラ
つまり、日々行っていることは、MPPでもMPAでも基本的に同じです。
MPP 2年コース
まずは通常の公共政策大学院についてです。
メリット
- 2年間なのでじっくり勉強できる
- 4セメスター目にインターン、交換留学、個人プロジェクト、ペーパー(※)のどれかができる(修了要件)
- 比較的歴史が長く運営が安定
- 1年生と2年生の間の夏休み3ヶ月を存分に使える
デメリット
- クラスメートに社会人経験者がほとんどいなくて(感覚的には5%以下?)クラスメートから学ぶ内容は薄い
- 学部やコースの人数が多く、各自時間割も違うため、人間関係が希薄
MPA 1年コース
Exectiveコースと言われていて、社会人4,5年を経験した人が主な対象となっています。
メリット
- 2年目で別の修士を取れる
- MPAの約20人は社会人経験4,5年以上なので意識や知識レベル、語学レベルが高い
- MPAは人数が少なくコース(Policy Stream)に関わらず人間関係が濃い
デメリット
- インターンやペーパーなどができない(夏休みや学期中に自主的に行うことは可能)
- 1年間なので密度が濃く拘束時間が長い(各休暇にも授業がある)
- 「公共政策学」で社会人経験者ばかりといっても行政経験者は少ない
- 新設されたばかりで大学側も何をやらせていいのか模索中
こんな感じです。
隣の芝は青い
いかがでしたでしょうか?
学生同士で議論になるとはいえ、結局は「隣の芝は青い」系の議論なので、要はそれぞれが留学に何を求めるかという選択の問題だと思っています。
ちなみに、私は将来に博士号を取るためにペーパーを書きたいので、断然MPP(2年コース)です。
※わざわざカタカナで「ペーパー」と書いたのは、正式な修士論文ではなく「政策提言ペーパーのような位置付け」だからです。
(いぐあな)
ぺんぎんの1日
こんにちは。ぺんぎんです。
今回は、Sciences Poでの大学院生活を疑似体験してもらうために、わたくしぺんぎんのある1日を、写真を交えてご紹介したいと思います。
月曜日から金曜日、どれにしようかなと考え、一番つらい木曜日を選びました。
木曜日の授業はこちら。
- 08:00~10:00 Defense and Security in Asia
- 17:00~19:00 Political Philosophy of Law
- 19:15~21:15 International Public Law
では、始めましょう。
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今週がはじまってもう4日目。ちょっと疲れてきています。
6:30 起床
おはようございます。今日は1限があるので早起きです。
つらいです。
メトロに乗って、学校の最寄り駅Rue du Bacに向かいます。
この時間帯は、いつも満員のメトロも空いているので、座れて嬉しいです。
着きました。
8:00 授業開始:Defense and Security in Asia
なんとSciences Poの1限目は8時から始まります。
秋冬はまだ真っ暗です。非人道的な朝の早さですね。
カフェテリアは早朝から空いているので、朝の授業にカフェオレ(90セント)は欠かせません。
授業は、名前の通り、アジアの安全保障についてです。日本・韓国など東アジアから、インド・パキスタンなど南アジア、オーストラリアあたりまでが範囲の授業です。やはり最近の話題としては、中国の台頭と米中関係が多いですね。今日の授業では、中国の政治体制などについて学びました。
10:00 授業終了
睡魔に耐えて、2時間の授業を乗り切りました。えらい。
17時まで授業がないので、家に一度帰ることもできますが、毎週木曜のお昼にフランス人とTANDEMの約束があるので、ひとまずカフェテリアに行きましょう。
12:30 TANDEMの時間
Sciences Poではタンデム(ランゲージエクスチェンジ)が盛んです。外国人学生が多く、Sciences Poのフランス人学生も様々な言語を勉強しているので、多くの人がパートナーを探しています。
やっぱり需要があるのは英語や中国語、スペイン語ですね。でも、日本語も捨てたものではありません。Sciences Poには外国語の授業の選択肢として日本語も用意されているので、日本語を勉強しているフランス人から、タンデムのお誘いが来ることもたまにあります。Sciences Poの外国語の授業については、また別の機会にご紹介します。
タンデムのやり方はさまざま。ただ話すだけだったり、知らない単語とか言い回しを教えあったり、宿題を出し合ったり。
自分の場合は、お昼ご飯を食べながら、フランス語か日本語で世間話をするだけ。PSIAの学生の場合、授業はほとんど英語だし、外国人学生の間の会話も英語なので、こういうフランス語を話せる機会は案外とても貴重です。話しているだけでも、文法の間違いや知らなかった単語を教えてくれたり、ちゃんとフランス語の練習になります。
まだまだ授業まで時間があります。
ということで、図書館でちょっと勉強しましょう。
他のポストでもそのうち紹介されると思いますが、Sciences Poのパリキャンパスの図書館は、環境がとんでもなく悪いです。書籍数は多いかもしれないけど、場所がない。5階まで場所を探しに上がって、場所が見つけられずにまた1階に戻ってくることもしばしば。
しかも換気システムが乏しく、とても暑いです。試験期間は最悪です。
でもとてもおしゃれです(せめてもの褒め言葉)。
吹き抜けなんか要らないから、もっと場所作れ!とも言いたいけど。
なんとか場所を見つけました。授業の予習文献を読みます。
17:00 授業開始:Political Philosophy of Law
ようやく授業です。この授業、ほんとにわからない(小声)。
哲学はほんとに苦手で、ずっと避けてきたのでわからない。
あとで、日本語の文献で補強しなきゃやばいです。
19:00 授業終了
わからない授業はつらいですね。ようやく終わりました。
Sciences Poのスケジュール的に、授業間の休み時間は15分しかありません。しかもお昼休みもないので、お昼の時間に授業が重なっているときは、お昼ご飯を食べそこないます。繰り返しますが、なんとも非人道的です。
19:15 授業開始:International Public Law
ようやく今日最後の授業です。Sciences Poには大きく分けて2種類の授業形式があり、一つは大講義、もう一つは少人数制のセミナー形式です。この授業は、先生が話して生徒が聞く大講義形式。でも、Sciences Poの大講義はとてもインタラクティブで、学生たちは積極的に質問をしていきます。日本とは大違いなので、なかなか着いていけない…。一生懸命噛り付いて、英語を追います。
21:15 授業終了
ようやく長い長い一日が終わりました。疲労困憊。
家に帰るともう22時。
夕食は、適当にケバブか何かを買って帰ります。パリには中華惣菜屋さんもたくさんあるので、とても助かります。
1日お疲れさまでした。
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念のため言っておくと、ここでご紹介した1日は、1週間の中で最もハードな日です!必ずしも毎日こういうスケジュールなわけではないのでご安心を笑
ついでに、ぺんぎんの1週間のスケジュールをご紹介します。
黄色が少人数セミナー形式、青が大人数大講義形式、そしてピンクが語学の授業です。
語学の授業については、また後日詳しく書きますので、乞うご期待。
ではまた。
(ぺんぎん)
学部の紹介
こんにちわ。ぷらんくとんです。
パリは青空が広がっていています。もうすっかり春ですね。
今回は、そもそもSciencesPoにはどんな学部があるの?
ということをざっくりとお伝えしたいと思います。
実は私自身もよくわかっていない部分があるので、(だって、HPが分かりづらい、、ぶつぶつ)がんばって調べていきたいと思います。
ただ、まずはSciencesPoの大まかな構成から。
1.SciencesPo College 学士課程 Bachelor(3年間)
2.Graduate Schools 修士課程 Master(2年間)
3.Doctoral School 博士課程 PhD
また、修士課程では、この他それぞれの学部に
・社会人経験者向けの1年間の修士課程
・他大学とのDual Degree
もありますが、わたしたちは全員、2の2年間の修士課程(きりんさんの場合は、そこに1年間留学中)に在籍していますので、このエントリーではこちらの修士について書いていこうと思います。
1年コースやDual Degreeに関しては今後の投稿で紹介していけたらと思います。
それでは、具体的に大学院の学部をみていきましょう。
Graduate Schools(修士課程/Master・2年間)
わたしたちの在籍する修士課程は、7つのスクール(学部)にわかれています。
Sciences Po自体の歴史は長いですが、この形になったのは、国際化が進められたデコワン校長時代(1997年~2012年)と比較的最近です。更にその後も各学部内でコースの再編が行われています。
ちなみに、スクール間の関わりはあまりなく、例えばいぐあなさんと私は授業の合間にカフェテリアや図書館で顔を合わせるか、各セメスターに1コマある大講義の全学共通科目で一緒になるくらいです。
School of Public Affairs(公共政策)
学科によっては英語のみで卒業可。Sciences Poを代表する学部。主にMaster in Public Policy と Master in European Affairs の2つの課程があります。
いぐあな在籍中。
Paris School of International Affairs (国際関係)
通称:PSIA、英語での卒業可。一番留学生の多い学部です。
8つのコースにわかれており、更に各学生は2つの専門分野を選んで学んでいます。一つの授業が複数のコースにまたがっていたりするので、コース間の垣根は低いです。
ぺんぎん、きりん、ぷらくとん在籍中。
Law School(法学)
3課程。うち、Economic Lawは英語コースで、日本のLaw Schooと比べて、国際的な感じがします。
Urban School(都市学)
3課程。すべてフランス語。
しゃち在籍中。
School of Management and Innovation(経営管理)
6課程。英語のみの授業もあるようですが、基本的にはフランス語。社会人経験者を多く受け入れています。内容的にはMBAに近そう。
School of Journalism(ジャーナリズム)
すべてフランス語。
Doctoral School
日本でいう博士前期課程(上記の学部と違って修士論文が必要)。博士後期過程とセットになっています。
おまけ)
ちなみに、日本人の留学生は、最初のエントリーでぺんぎんさんが書いていたように、学士課程に交換留学で来ている学生が多いため、こちらについても少し紹介したいと思います。
SciencesPo College(学士課程/Bachelor・3年間)
日本の学部(学士課程)に当たります。期間は4年間ではなく、3年間。ただ、どちらかというと学士3年(教養課程)+修士2年(専門課程)の計5年間が一つの課程としてセットになっているイメージです。
この学士課程、SciencesPoでは最初の2年は7つあるキャンパスのいずれかで過ごし、最後の1年は協定先の海外大学に留学またはインターン、というシステムになっています。
7つのキャンパスは専攻する地域(例えばDijon Campusは西欧・東欧、Le Havreはアジア等)によってわかれており、詳しくは以下の通りです。
Our Campus:http://www.sciencespo.fr/en/about/our-campuses
この3年間を経て、より専門的なMasterに進みます。
学士課程への交換留学生活については、こちらの専用ページでも詳しく説明されているので、ぜひ参考にしてみてください。
http://college.sciences-po.fr/siteparis/etudiants-echange
ちなみに、学部の構成については以下のページに詳しく載っています。
SciencesPo全体:
http://www.sciencespo.fr/en/education/education-glance
修士課程:http://master.sciences-po.fr/en/node/14
どうでしたでしょうか。
私たちが所属する各学部については、
今後の投稿で詳しく紹介していけたらと思います!
(ぷらんくとん)
なぜSciences Po?④(修士課程・就業経験なし・ぺんぎんの場合)
こんにちは。
なぜSciences Po第4弾!
今回は、わたくしぺんぎんがSciences Poを選んだ理由を、つらつらと書きたいと思います。
バックグラウンド
関西の大学で、法学部の学生でした。
授業は日本法がメインでしたが、元から国際機関で働きたいという希望があったので、国際法や国際政治学を受講したり、また他学部の授業でイスラエル・パレスチナ問題の授業などをとったりしていました。でも、実はあんまり法律にも政治にも興味がなかったのが本音。
なんで大学院に?しかも海外?
日本の文系にとって、大学院進学の道はまだまだ主流じゃないですよね。自分が一般就職や公務員試験ではなく、大学院進学を選んだのは、留学中での感じたことがきっかけです。
交換留学でスイスに半年間留学していたのですが、そこで出会った留学生の多くが修士の学生でした。しかもスイスは多言語国家なので3言語以上を平気で操るスイス人にたくさん出会い、ヨーロッパ中から集まってくる多言語を操る学生たちに圧倒されました。
「海外で闘っていくには、文系でも修士号がなきゃダメだし、英語だけじゃダメなんだ」
と突然感化されてしまい、留学から帰国した時から海外大学院を探し始めました。
なぜフランス?
さて、大学院に行くことを決めた。どこへ行こうか。
インターネットで調べたり、留学エージェントの海外大学院説明会などに参加したりして、情報収集しました。
考えたのはこんなこと。
・英語以外の言語も話せる環境に行きたい!
・国際機関で使われているフランス語をもっと話せるようになりたい!
・あわよくば、フランス語で専門を勉強したい!
・国際関係を学ぶなら、国が密集してるヨーロッパの方が面白いでしょ!
・国際機関の本部がたくさんあるヨーロッパの方が面白そう!
・アメリカの学費が高すぎる…
・せっかく修士課程に進むなら、イギリスのような1年間ではなく、2年間の修士課程に進みたかった。
ということで、フランスとスイスが最終候補に残りました。この2つでは特に強い希望はなかったので、出願の時はSciences PoとThe Graduate Institute Genevaの2つを出願しました。
でも、ホームページの説明を読んだだけの印象で「Sciences Poの方が面白そうだなあ」と思ってはいたので、一応Sciences Poが第1希望でした!
そして最終的に、受け入れてくれたのがSciences Poだったので、今に至るという感じです。
結果的には、交換留学で行ったスイスではなく、フランスで生活することで、フランスとスイスのいいところ・悪いところを知ることができてよかったなあと満足しています!
あとは、やっぱりジュネーブよりもパリのほうが日本からのアクセスがいいというのも、長期間暮らす際には重要な点だなと感じています(2017年3月現在、日本からジュネーブへの直行便はありません)。
こうして文字に書き起こすと、なんだかふわっとした理由ばっかりだなあと思うのですが、この選択に後悔はないので良しとしましょう笑
ではまた。
(ぺんぎん)
なぜSciences Po?③(社会人経験あり、ぷらんくとんの場合)
こんにちは。
なぜSciences Po? 第3弾 ぷらんくとんの場合 です。
プロフィール:
・大学を卒業後、5年半民間企業で勤務
・退職して2年間の修士課程に在学中
通常は複数校に出願することが多いと思うのですが、わたしの場合は、Sciences Poにのみ出願しました。退路を断ちたいタイプ、というのもあるのですが、絞り込んでいった結果、Sciences Poしか残らなかった、ことが一番の理由です。
Sciences Poを選んだ理由は、大きくわけると以下の2点です。
・多様な価値観、人との出会い
・勉学以外のフランス(パリ)から得られるメリット
キャリアチェンジのための修士号取得ではあるのですが、次のステップのための一歩というよりは、私の場合、「進んでいる道が正しいのか、少し立ち止まって冷静に考えてみよう」、という要素が強い留学です。
ただ、こういう人は非常に少数で、国際機関に入りたい、将来この分野に携わりたい、といった比較的明確なビジョンをもって勉強をしている同級生がほとんどですので、ああ、こういう視点もあるんだな、程度に読んでいただければと思います。
退職をして勉強をし直すと決めてから、具体的には以下の観点で学校をリサーチ、絞り込みました。
多角的な視点を学ぶことができる
幼少時代をアジアで過ごしたこと、アメリカのカリキュラムを採用している高校に通っていたことから、第3の視点として、ヨーロッパの視点を持ちたい、と思ったことが一つ。また、最終的には日本をとりまくアジアの国際関係に興味があるので、ヨーロッパの事例から学びたい(かつ、アジアから少し距離をおいて客観的な視点を取り戻したい)と思ったためヨーロッパの大学院に絞りました。
⇒ヨーロッパ
+αの言語が習得できる
会社を退職する(年齢的なことを考えると、ある程度のリスクをとる)ため、保険は多いに越したことはないな、、と現実的なことも考えました。文系の修士号は、いわゆる国家資格と違って、ふわふわしていがちです。目にみえるスキルとして、もうひと言語習得できるような環境が望ましい(ずぼらなので、その環境に押し込まれないと勉強しない)、ということで
⇒イギリス以外のヨーロッパ
ある程度のレベル・知名度があり、英語で勉強することができる
とはいえ、現時点では英語(と日本語)以外で学ぶことは難しいので、イギリス以外のヨーロッパで英語を使って卒業までできることが必要条件でした。
かつ、せっかく仕事をやめてまで勉強をし直すので、やはり質の高い教育、知名度、ネットワークのある大学院で学びたい。(Sciences Poは日本では知名度が低いですが、フランスでのプレゼンスは非常に高いです、これはまた別のエントリーで。)
⇒Sciences PoかGraduate Institute Geneva(スイス)か
カリキュラム・都市型キャンパス
更に、開発学などの特定の分野というよりは、より大きな視点で多角的に国際関係を学びたい、キャンパス外でも様々な刺激を受けられるような環境に身を置きたい、という想いもありました。
特に、個人的に都市は大きな教育装置だと思っているので、住むことで色々な政治情勢や最先端の考えに触れることができる、そういう意味で、パリのど真ん中にあるSciences Poはとても魅力的。
ということで、
⇒Sciences Po
もちろんそれぞれデメリット(都市型キャンパスだと施設が貧弱など。。)もあるのですが、半年を経て、
Sciences Po を選んでよかったな、と思っています。
それぞれ期待していた通りの学びができていたり、それ以上、もしくは全く想像していなかった気付きがあったり、とても満足しています。
それに、この混沌とした世界情勢の中で、今、フランスで国際関係を学べることは、とても得難い体験だと思っています。
(ぷらんくとん)
なぜSciences Po?②(交換留学生・就労経験なし・きりんの場合)
こんにちは。PSIA International Securityに在籍中のきりんです。
私は他のメンバーの皆さんとは違い、日本の大学院から1年間の交換留学生としてSciences Poで勉強させてもらっています。
交換留学生ですが、授業は正規生と全く同じものを履修して、全く同じような生活をしています。
違うところといえば、コンセントレーション(注:PSIAの履修システムで自分の専門を2つ選ぶもの。詳しくはこちらを参照)・必修科目・単位数などの縛りがないところ。
好きな授業を好きなだけ取ることができるため、比較的自由です。
学部の交換留学とは異なるところもかなりあるので、私の投稿が少しでもSciences Po修士課程への交換留学・正規留学を考えている皆さんの参考になれば幸いです。
1)なぜ直接海外大学院にアプライせず、国内大学院から留学することにしたのか
「なぜSciences Po?」の前置きとして、この理由について触れておきたいと思います。
大学院受験時は官庁・シンクタンクへの就職を考えていたので、国内に根っこを残しておきたいという思いがありました。
というのは前向きな表立った理由ですが、匿名なのをいいことに後ろ向きな理由をあえて記すと、「海外大学院生活が自分にできる自信なんてない!」と思っていました。
学部時代に北米に留学していた頃に仲が良かった現地の大学院生たちは、それはもうものすごい過酷な生活をしていまして。学部生のTAやRAとして授業の準備に追われつつ、寝る間を惜しんでひたすら論文を書くような生活。今考えれば、彼らは5年制のドクターだったのでマスターの生活とはまた違うのですが、「私こんな環境でやっていけるのかな。。いややっていけない」と、お気楽な大学生だった私は思ってしまいました。
それでも「将来国際的な仕事に就きたい」という思いと「自分の専門性を伸ばして職業に生かしたい」という思いはあったので、「英語で授業が取れる日本の大学院に進学してまた留学しよう」と決意して、国内で大学院に進学しました。
しかしながら、いざ進学してみると国内大学院の生活も結構過酷だったのと(何ならSciences Poの授業よりヒイヒイ言っていた気がします)、修士1年の時に「やっぱり国際機関に行きたい」という気持ちが固まったことで、今となっては「初めからSciences Poに来ておけばよかったかも!」と思っています。笑
また、交換留学生は自由ですが、授業を頑張るも頑張らないも自分次第で縛りがなさすぎるので、時折根無し草のように思えて寂しく思うこともあります。。(勿論、頑張っています!)
ただ、勉強に対する真摯な姿勢が身についたのと、国内修士学生という身分のおかげで国際機関でのインターンや国際会議への出席、アフリカ留学や奨学金取得など、得難い経験をすることができたので、国内大学院を経たことも結果的には良かったのかな、と思っています。
2)なぜSciences Poにしたか
前置きが長くなりましたが、私がSciences Po PSIAに留学を決めた理由は「紛争研究・アフリカ地域研究の授業が多数開講されている」「フランス語を学ぶことができる」の2つです。
この2つは「(実務家として)政治制度構築や法整備支援などを通じ、アフリカ地域の平和構築と紛争予防に携わる」という私の将来の目標を実現しようとするときに、役立つのではないかと思っています。
紛争学(Conflict resolution, peacekeeping, conflict preventionなどを総称してこう呼ぶことにします)を学ぼうと考えたときには、植民地支配の名残からか、イギリス・フランスの大学院が上位の候補として上がってきます。正直、どちらの国に留学するべきかに関してはかなり迷いました。
その中で、私にとってSciences Poが決め手になった理由は「フランス語」です。
学部時代に英語圏に留学していたことから、今度は違う言葉の国に行きたいと思ったのが30%、アフリカの国際機関で働こうと思った時に、フランス語が少しでもできると職の幅がかなり広がることを知った、という理由が70%です。
本来、Sciences Po PSIAはコンセントレーションの縛りがあるので、紛争研究からもアフリカ地域研究からも各セメスター1つずつしか取れないのですが、交換留学生という立場を利用して、紛争・アフリカ関係の授業ばかりを9個履修しています。
Sciences Poは国際機関・国際NGO職員で紛争地で長年経験を積んだ実務家の先生が多く授業を開講しています。というのは話には聞いていたけど、実際に来てみると、本当に実務家の先生による、実際のケースに基づいた実用的な授業が多いです。これは、Sciences Po(というかPSIA)に来て良かったなあと思う理由の一番大きなものとなっています。
また、クラスの学生構成もとても多様です。アフリカ地域研究の授業では、多数のアフリカ諸国からの留学生と出会えます(今まで会ったアフリカの学生:コートジボワール・ケニア・ナイジェリア・ガーナ・モーリシャス・スーダン・南スーダン・南アフリカ・ボツワナなど。。)。
彼らは国から奨学金を貰って来ていたり、中央政府から留学に来ていたり、家がひたすらお金持ちだったり、難民だったりと、バックグラウンドも多様で、話していて価値観を揺さぶられることも多く本当に面白いです。
ただ、フランス語については、授業が全て英語・友達も留学生がほとんどということで、結果的にはそんなに上達していない気がします。せめてレジュメに書けるレベルになれるよう、残りの留学生活で頑張ります。。。!
それではまた。
(きりん)