パリ大学院生活 at SciencesPo

フランス・パリ政治学院(通称SciencesPo)に在籍する大学院生のブログです!

パリの治安について、留学生として日々感じていること

こんにちは!

いぐあな&しゃちです。

 

フランスに留学していることを日本にいる知り合いに話すと、一番多い反応は「頑張って」や「楽しんで」ではなく「気をつけて」のような気がします。 

確かに「テロ」と呼ばれる事件がここ数年続いていて、日本にいる人から見るとパリは危ない場所と映っているのかもしれませんね。

 

実際、日本人観光客の減り方は、他国より大きいようです。

パリの観光客が激減 日本人観光客は46%減

https://www.wwdjapan.com/322664

(もっとも、現在は相当程度回復しているそうです)

 

では、実際のところパリは危険なのでしょうか?パリはどういう状況にあるのか、パリに住んでいる我々は何を感じているのか、少しお話ししようと思います。

 

生活の中で出会う警備

大学の入り口(学生証のチェック)

Sciences Poの学生が警備の厳重化を一番に感じるのは、授業のために大学の建物に入る時です。

入り口には警備員が1人〜3人立っていて、入ろうとする人の身分証(学生証など)を確認しています。

 

毎日通っているとたまに顔パスで通してくれるようになります(笑)

でも逆にイベントで外部の人が公演に来る時には、学生証だけじゃなく荷物の中身まで確認されます。

ショッピングモール(荷物チェック)

ほとんどのショピングモールに入る時にも警備員がだいたい立ってます。

IDは確認されませんが、一人一人の荷物の中身を確認されるので、入り口にはだいたいいつも列ができています。

 

リュックサックは中身を詳しくチェックしようとしますが、ハンドバッグくらいの大きさの荷物はさっと目を通しただけで終わります。

おそらくですが、ある程度大きさが必要になる爆弾を持っていないかを確認しているんだと思います。

 

街中(警察や軍の警備) 

街中、特に人混みの多いところには、いつも警察か兵隊が警備しています。

銃を持った数人組が、あたりを見渡しながらゆっくり歩いていて、初めて見るとビックリします。

 

その他 

鉄道に乗る際には、自分の荷物に必ず名札をつけるようアナウンスされています。良く知らずに自分の荷物を放置していると不審物扱いされ、大変な騒ぎになることがあるので要注意です。

 

人混みを避ければ、個人的な危険を感じることはない 

パリで見る警備の様子を書いておいてなんなのですが、個人的には治安の心配はあまりしていないというのが現状です。

先日シャンゼリゼで警官が撃たれて亡くなるという痛ましい事件が起きました。日本でどう報道されていたかは詳しくはわかりませんが、パリの人々は翌日何事もなかったかのように日常生活を送っていました。

テロに対する一番の抗議は、日常生活を決して変えないことだと考えているようです。

なので、皆カフェのテラスで食事することは決して止めません。

 

もちろん、球技大会や集会・デモなどの人の集まるところは避けるようにしていますが、それさえ気をつければ、個人的に身の危険を感じることはありません。

フランス人が日常生活を送っている中、過度に恐れて行動を制限していてはせっかくの留学も台無しですよね。

 

大学院を選ぶ時にはキャンパスビジット(出願前に行きたい大学に行って、在学生や職員から話を聞くこと)をしたい人も多いと思いますが、少なくとも治安を理由にフランスに来ることを避けるほどではないというのがこちらに住んでいる多くの留学生の感覚なのではないかと思っています。

もちろん、テロに限らず、自分の身は自分で守ることが鉄則ですから、リスクの多いところにあえて行かない、というのは一つの選択肢としてありうると思います。

 

でも、日本での報道だけを根拠に判断してしまうのは、せっかくの機会を逃してしまいとても残念なことではないでしょうか。

詳細が気になる方はぜひ現地の人に様子を聞いてみましょう!