パリ大学院生活 at SciencesPo

フランス・パリ政治学院(通称SciencesPo)に在籍する大学院生のブログです!

怒涛のインターン探し(続編)

こんにちは。こあらです。

 

前回怒涛のインターン探しということで、インターンを探すまでを書きましたが、無事インターンの受け入れ先を見つけることができました。私の場合、「アジア」・「移民」というキーワードで探しつつ、先輩方に紹介していただいた結果、国際移住機関(通称:IOM)の香港事務所でインターンをさせていただけることになりました。実は前回のブログ記事をポストした6月の上旬には既にパリを発ち、8月終わりまでの3カ月間、香港で業務を開始していました。(夏のフランスを十分に味わえなかったことだけが唯一の心の残りです。。。)

 

<IOM香港の看板(1960年頃作成)>

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香港には、インドネシアやフィリピンからの移民労働者が多くいます。多くは、各家庭で家事労働者として従事しているのですが、労働搾取や性的暴行などの様々な問題を多く抱えています。インターンシップの業務内容として、彼らのサポート業務に関わり、時にはフィールドレベルで香港のNGOと協力しながらソーシャルワーカーのような業務をこなし、またある時には政策レベルで様々な政府関係者の方々に対してアドボカシー活動を行うなど、幅広い業務に携わることができました。

 

インターンは私以外にも3人いて、メキシコ、香港、オランダ出身と国際色が非常に豊かでした。私以外のインターンは、インターン期間が6カ月以上と比較的長期だったこともあり、たった3カ月では自分の役割に限界があることを痛感しました。3カ月で業務にも慣れ、ようやく「これからだ!」というところでインターン終了だったので、可能であればもっと長く続けたかったのですが、コロンビア大学の授業が始まってしまうということで、後ろ髪をひかれる思いで、なくなく香港を後にしました。シアンスポの通常課程の学生は5月下旬に試験が終わったのち、翌年の1月まで、6カ月以上インターンをすることが可能なので、これもデュアルディグリーのデメリットの一つだと改めて感じました。

 

香港に住んでいる間、大学の卒業生ネットワークに少しだけ関わりました。私の場合、香港在住の知り合いがほとんどいなかったので、パリ政治学院とコロンビア大学の両方の卒業生イベントに参加しました。多くの都市で、卒業した大学の同窓会が存在していることが多いので、ネットワークイベント(パーティーやバーベキュー、講演会などその内容は様々)に参加し、人脈づくりを行うのも一つの方法かと思います。



<IOMの同僚との飲茶ランチ>

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ちなみに、6月時点でインターンが決まっていなくて焦っていた周りの友人も、なんだかんだ、きちんとインターンの受け入れ先を見つけ、現在インターンをしています。比較的仲良がよかった友人(全員留学生)5人の内訳としては、国連機関3人、プライベートセクター(報道機関)1人、NGO(環境関連)1人です(実はこの5人のうち、パリに残っているのは1人だけです。多くの人々は、そのほかのヨーロッパの国でインターンをしています)。友人がそれぞれ独自にインターンをみつけ、自分の道を切り開いているのを目の当たりにして、誇りに思うとともに、自分もおちおちしていられないなと思っています。

 

パリでの1年間は本当に一瞬で、今では既に夢うつつ状態ですが、今思うと、芸術に触れたり、ヨーロッパの人々とのディスカッションをしたりなどの学びを通じて、日本や米国では絶対にできなかった経験をした一年になりました。それぞれの国や地域の良し悪しはあるものの、いろんな意味でシアンスポでの生活は私に貴重な経験をもたらし、人間的な成長にもつながるような収穫が盛りだくさんでした。シアンスポ、本当にありがとう!