これがSciences Poの時間割の仕組みです!
こんにちは!
いぐあなです。
大学院で「何を学ぶのか?」についてはみなさんよく考えて調べると思いますが、「どう学ぶのか?」について考えたことはありますか?
この「学び方」の中でも、Sciences Poの時間割の仕組みは、日本のものと比べて結構違います。
この違いが、もしかしたらSciences Poでの大学生活を良くも悪くも大きく変えてしまうかもしれません。
授業の登録方法からその時に考えるべきことや失敗談など、今回も、Sciences Poに応募する前に知りたかった情報をまとめてみました!
1つの学期の流れ
Sciences Poは2学期制で、1つの学期はだいたい16週間です。
12週分の通常授業、1週間の秋休み(or春休み)、1週間の補講期間(スキップされた授業を補うもの)、2週間の期末試験期間です。
中間試験がある場合は、12週の通常授業の中で行われます。
一年間の流れの概要(Sciences Poのサイトへ。2016年〜2018年)
http://formation.sciences-po.fr/contenu/calendriers-scolarit%C3%A9
英語バージョンとビジュアルに分かりやすいバージョン(同上)
http://formation.sciences-po.fr/en/contenu/university-calendar
http://formation.sciences-po.fr/sites/default/files/calendrier_universitaire_en.pdf
なお、この16週間の他に、学部やコースによって前後の数週間の独自カリキュラムがくっつくことも結構あるので、詳しくは各学部のサイトを見てくださいね。
時間割の枠
次に時間割の枠についてお話ししようと思います。
日本の大学と比べて一番大きな違いは、昼休みがないことです。
・・・ん?どういうこと?
Sciences Poの時間割は朝の8:00に始まり、2時間の授業時間と15分の休憩時間が繰り返され、夜21:15まで続きます。
つまりこういうこと↓
1限目 8:00〜10:00
2限目 10:15〜12:15
3限目 12:30〜14:30
4限目 14:45〜16:45
5限目 17:00〜19:00
6限目 19:15〜21:15
確かに昼休みがない・・・
代わりに、15分でご飯をほお張るか、空きコマの時間でご飯を食べることになります。
(中には授業中に食べる学生もいますが、先生たちも事情が分かっているので何も言いません・・・)
あと、授業は月曜日から土曜日まで行われることになっていますが、土曜日は基本的には休みです。
イレギュラーな授業の例
Sciences Poには、Sciences Poで授業を持っているけど専任ではなく別に本職があるという先生がかなりいます。
(一部の先生は他国からパリに通っている先生も案外多いです。)
その関係で、授業時間にもこんな影響が出ることがあります。
- 平日の講義が休講になり、土曜に補講(Sciences Poは何が何でも12コマ授業をします)
- 2コマ4時間ぶっ続けや金曜6限目+土曜1限目など、週2回に2コマある授業。隔週で開かれたり、6週間で終わったりします。
- 1つの授業を2人の先生で半分に割り、一方が正規の金曜日、もう一方が火曜日に講義
コマ数
週に何コマ授業を取る必要があるのかは学部やコースによって違うので一概には言えませんが、一般的には8コマか9コマ取ることになっているようです。
Sciences Poはジェネラリストを育成する大学なので、他の大学に比べて浅く広くたくさん授業を取らせます。
ちなみに、この8コマ〜9コマは卒業に必要な授業数ですが、Sciences Poでは正規の授業以外に、次のような授業を追加できます。
- 体育:テニス、サッカー、水泳、ヨガなど主要なスポーツが10種類以上と、それぞれにレベル別のクラス
- 文化:ワインテイスティングや絵画鑑賞など
- 言語:フランス語、英語から中国語、ロシア語、スペイン語などなど約20言語!卒業に必要な単位以外に追加できます http://formation.sciences-po.fr/en/contenu/language-charters?_ga=2.75505361.553854682.1495292352-1920746166.1486286214
- ENA(フランス国立行政学院)の試験対策用の授業
授業の登録方法
シラバスの確認
入学したら知らされるカリキュラム一覧のページから、必要単位とそのシラバスを確認します。
例:公共政策大学院のマネジメントコースのカリキュラム
http://www.sciencespo.fr/public/en/maquette/mpp-management-public-affairs-semester-1
この時点で、各授業の曜日と時間、内容を確認して、自分の時間割を作ります。
webシステムでの登録
学期開始のだいたい1ヶ月前のある決まった日時から、web上で授業の登録が始まります。(例:1月9日09:00〜)
個人ページにログインしてリストから授業を選び登録していくのですが、人気のある授業は5分で埋まることもあるので、まさに時間との勝負です。
時間は全部で3時間ありますが、順調に行けば10分で全ての授業を登録し終わります。
ただし、特別な事情がない限り今後授業の変更はできないので、確定させる前に十分にチェックしましょう。
時間割の完成
同じ個人ページで時間割を確認できます。
ちなみにいぐあなの2017年春学期(2セメスター目)はこんな時間割でした。
※学生からも改善の声の上がる登録方法なので、今後変更されるかもしれません。
失敗談①:ご飯の時間がない!
2限目と3限目の両方に授業を入れてしまうと、10:15から14:30までご飯を食べられないことになってしまいます。
実際、14:30に授業が終わるとお腹をすかせた同級生によく出合います。
失敗談②:月曜日が地獄!
チリ人のある友人は月曜日に6コ、フルで授業を取ってました。
「だって他の日が楽になるからね♫」
・・・でも実際は、朝から晩まで外国語で頭をフル回転させることになるので、彼と同じ授業だった月曜日4限目では、いつも疲れ切った彼を見ていました。
失敗談③:シラバスと内容違うじゃん!
アメリカの大学では授業期間の1週目や2週目まで授業を受けてから授業を登録できるようですが、Sciences Poではシラバスだけを見て授業を決めないといけません。
中には、シラバスに書いてないことを1回目の授業で告げられて「イメージと違った」と落胆することも・・・
いかがでしたでしょうか?
授業のコマ数などは応募の際には見落としがちですが、時間割の仕組みは学びの内容や深さを判断するめにも意外と重要なので、ぜひ抑えていただきたいと思います。