公共政策大学院のMPP(2年)とMPA(1年)の違い
こんにちは!
いぐあなです。(自己紹介はこちら)
パリ政治学院の公共政策大学院(the School of Public Affairs)のことを調べていると結構最初に浮かぶ疑問が、
Master in Public Policy (MPP、2年コース)
Master in Public Affairs (MPA、1年コース)
って何が違うんだ!ってことなんじゃないかと思います。
確かに分かりにくいですし、在学生の中でも大きな議論になる問題なので、ここで一度、それぞれのメリットとデメリットを整理しておきたいと思います。
共通すること
- 入学前にPolicy Streamを一つ選び、修了までに関連する授業を取ること
- 語学の授業が修了要件であることなどの時間割の構成
- 学生団体や大学が提供するプロジェクトへの参加(任意の活動。交換留学生は不可のものもある)
- その他、キャンパスや図書館などの設備、時間割などのインフラ
つまり、日々行っていることは、MPPでもMPAでも基本的に同じです。
MPP 2年コース
まずは通常の公共政策大学院についてです。
メリット
- 2年間なのでじっくり勉強できる
- 4セメスター目にインターン、交換留学、個人プロジェクト、ペーパー(※)のどれかができる(修了要件)
- 比較的歴史が長く運営が安定
- 1年生と2年生の間の夏休み3ヶ月を存分に使える
デメリット
- クラスメートに社会人経験者がほとんどいなくて(感覚的には5%以下?)クラスメートから学ぶ内容は薄い
- 学部やコースの人数が多く、各自時間割も違うため、人間関係が希薄
MPA 1年コース
Exectiveコースと言われていて、社会人4,5年を経験した人が主な対象となっています。
メリット
- 2年目で別の修士を取れる
- MPAの約20人は社会人経験4,5年以上なので意識や知識レベル、語学レベルが高い
- MPAは人数が少なくコース(Policy Stream)に関わらず人間関係が濃い
デメリット
- インターンやペーパーなどができない(夏休みや学期中に自主的に行うことは可能)
- 1年間なので密度が濃く拘束時間が長い(各休暇にも授業がある)
- 「公共政策学」で社会人経験者ばかりといっても行政経験者は少ない
- 新設されたばかりで大学側も何をやらせていいのか模索中
こんな感じです。
隣の芝は青い
いかがでしたでしょうか?
学生同士で議論になるとはいえ、結局は「隣の芝は青い」系の議論なので、要はそれぞれが留学に何を求めるかという選択の問題だと思っています。
ちなみに、私は将来に博士号を取るためにペーパーを書きたいので、断然MPP(2年コース)です。
※わざわざカタカナで「ペーパー」と書いたのは、正式な修士論文ではなく「政策提言ペーパーのような位置付け」だからです。
(いぐあな)